お前のものは俺のもの
お前の考えは俺の考え
俺の考えは他人の考え
仕事で装置の点検をすることになって
外部の業者に委託する手配をしていた。
先日、業者の都合で予定日より一日早く作業ができないかと言われ
俺が関係者に大丈夫か聞きに回り、上司にも許可を取る羽目になった。
そうした結果、予定が一日伸びそうになるが伸びるかどうかは
作業当日にならないとわからないということに。
担当の人に謝りながら予定組んでもらって
なんとか段取り付けてふうーって椅子に座った。
めんどくさいことさせやがって、とか
現場の人もめんどくさいことになったな、とか考えてふと
「そもそも日程ずらすのを了承しなければよかったのでは?」
という今更な考えが脳裏をよぎった。
電話越しではあったものの外注の担当者の人も
特段へりくだったり高圧てきだったりしたわけでもなく
もし出来たら~くらいのノリだったので
「ちょっと確認したんですけどずらせそうにないです~」
とでも言えば本来の日程で作業してもらえた可能性が高いのだ。
どうあがいても当初の予定で作業ができないと言われたら
どのみち日程調整に奔走することにはなったのだろうが
ワンクッション置くこともなく、完全に思考停止で
リスケジュールに回ってしまっていた。
結局面倒くさいように動いているのは
他でもない俺自身だったのだ。
少しは自分のことを考えて行動できるようになったと思っていたが
そんなことはまるでなかった。
言われたこと、頼まれたことがそのまま自分の思考として処理されてしまう。
俺は俺以外にしかなれないのか。